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>知ってるかフランドール? 近代日本文学においてしばしば私小説の原点と言われる作品に田山花袋の『蒲団』がある >女弟子への片想いの恋に破れた中年の作家がその女弟子の使っていた夜着に顔を埋めその残り香を嗅ぐシーンで当時の文壇に大きな衝撃を与えた作品だ 当時としてはこれほどにも人間の性を生々しく書いた作品は珍しかったわけだな 以降日本文学においては私小説だの自然主義文学だのは普段は秘められている人間の心の奥底を曝け出す小説と見なされることが多くなる またその流れを受け継ぎ島崎藤村が姪っ子との近親相姦を赤裸々に暴露した『新生』を発表したり逆に『蒲団』に反発した柳田國男が『遠野物語』を記し花袋とは異なる路線を示したり……まあ色々と影響は大きかったようだ >ちなみに花袋は『少女病』という短編も書いている タイトルから予測できるように少女たちの艶姿を舐めるように活写した妄想の膨らむ作品だ 世間一般の紋切り型の道徳にとらわれることなく自分の欲望に真正面から向き合うことも文豪に必要な資質なのかもしれない……そう思わないかフランドール?