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>先ず初めに光を感知する能力を持つ視細胞が生命の永い歴史の中で形成され此の視細胞が集まって眼点が出来上がる然しこれらの段階ではまだ光の有無の判別しか出来なかった >此の眼点がやがて立体的に構造化されると光がやってくる方向が判別出来るようになり更には対象が像として把握出来る眼となっていくカンブリア紀に現れた三葉虫の目は複眼であり対象の形と其の動きを的確にキャッチできる >このクリアな眼差しはまさに感覚器の革命であって偶然自分に近付いてきたものを捕まえるに過ぎなかった生物が自分を取り巻く外部がどのような状況であるか目の前の世界全てを一挙に捉えることが可能になったのである >そればかりではなく自分に近付いてくる存在の中には恐ろしいことに自分を狙っている敵が居ることも明らかとなった自分の前に+の価値或いは−の価値を持った対象が明確に成立し他者が生まれそれらが集積された世界が誕生する >個別のデータは集まって情報を成し更に体系化されれば知となる宇宙に知の原型が忽然と成立するシーンはこうしたものであったと思われる斯くして他者に対する認知がスタートする中で眼差しが恐怖を秘めたものであるという認識も始まる